ヤマハは欧米向けにピュアスーパースポーツモデル「YZF-R1」「YZF-R1M」を発売

ヤマハは、まず欧州向けにピュアスーパースポーツモデルの新型フラッグシップモデル「YZF-R1」とその上級モデル「YZF-R1M」を発売しました。順次アメリカでも発売されます。
ヤマハの本気度がビシビシ伝わってくるニューマシンです。

YAMAHA 2015 YZF-R1 YZF-R1Mの特徴

コンセプトは”High tech armed Pure Sport”。MotoGPマシンYZR-M1の技術思想を体感できるサーキット最速のポテンシャルを備えるモデルとして開発されました。
“High tech armed”のコンセプト通り、200馬力の出力性能に加え、“3軸角速度”と“3軸加速度”を検出する装置「6軸姿勢センサー」を市販二輪車として初搭載、高度な制御技術によりライダーが走りに集中できる高次元なハンドリングと走行性能を提供しています。
まさにハイテクですねー。

さらに上級モデル「YZF-R1M」には、サーキット走行でポテンシャルをさらに引き出すÖHLINS製電子制御サスペンション、ERS（エレクトリックレーシングサスペンション）を採用しています。

チタンコンロッドを採用した200PSの軽量エンジン

エンジンは新設計で、徹底した「吸入空気量アップ」と「ロス馬力低減」を実現し、998cc水冷4ストローク直列4気筒4バルブ・クロスプレーン型クランクシャフトエンジンで、最大出力は、現行比の約18PSアップとなる200PSを発揮。
また、随所に軽量化技術を投入しエンジン単体は現行比で約4kg軽く、またエンジン幅は34mmコンパクトに仕上がっています。
そして、エンジンの軽量化とロス馬力低減に新たに採用した、FSチタンコンロッドの採用が貢献しています。チタンは軽量かつ高い剛性をもつ金属ですが、加工が難しく高価なパーツです。

「IMU」（Inertial Measurement Unit）搭載と多彩な制御システム

「ピッチ」「ロール」「ヨー」方向の回転の動きを検出するジャイロセンサーと、「前後」「上下」「左右」各方向の加速度を検出するGセンサー（加速度センサー）から構成され、演算されたバンク角、ピッチレート、横滑り加速などの車両姿勢情報はECUに送られ逐次最適な出力を計算する「IMU」（Inertial Measurement Unit）を搭載。
このECUには、

• （1）バンク角情報をも反映する新型TCS（トラクションコントロール）
• （2）リアタイヤの横滑り情報を反映するSCS（スライドコントロール）
• （3）前輪浮き等によるロスを抑止するLIF（リフトコントロール）
• （4）レース時の俊敏な発進を支援するLCS（ロウンチコントロール）
• （5）機敏なシフトアップを支援するQSS(クイックシフト）

と、5種類の制御システムを搭載しています。

市販車とは思えないデザイン

フロントビューは、歴代Rシリーズと同様の二眼ヘッドライトを受け継ぎながらも、下方に配置することでヘッドライトの存在を感じさせません。代わりに、切れ長のLEDポジションランプが精悍な顔つきにしています。
また、センターダクトにより「YZR-M1」イメージを強調。中央が高いカウル＆スクリーンや、幅広シートと相まって「YZR-M1」のエッセンスを取り入れ新たなR-DNAを構築しています。

2015年欧州モデル「YZF-R1」主要スペック［　］内はYZF-R1M

名称：YZF-R1　[YZF-R1M] 全長×全幅×全高：2,055mm×690mm×1,150mm
ホイールベース：1,405mm
シート高：855mm［860mm］
乾燥重量：199kg［200kg］
エンジン形式：水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ　直列4気筒
ボア×ストローク　：79×50.9mm
総排気量：998cc
最高出力：147.1kW(200PS)/ 13,500r/min
最大トルク：112.4N･m(11.5kgf･m)/ 11,500r/min
燃料供給装置：フューエルインジェクション
燃料タンク容量：17L
トランスミッション：6-speed w/multi-plate slipper clutch
クラッチ形式：湿式多板コイルスプリング
フレーム形式：－
キャスター / トレール：24º/ 4.0 in
フロントフォーク：－
リアサスペンション：－
ブレーキ形式（前 / 後）：Dual 320mm hydraulic disc; 4-piston caliper, UBS ABS／220mm hydraulic disc; UBS ABS
タイヤサイズ（前 / 後）：120/70ZR17／190/55ZR17［200/55ZR17]