DUCATI 900SS(SUPER SPORT)
500SLに始まったいわゆる「パンダ系」は、1985年に750F1、そして’88年には後方バンクを前方吸気・後方排気とした750スポルトへと発展。そして1989年に新たに油冷方式を取り入れた新型Lツインを搭載する900SSが誕生する。このSSは好評をはくしたが、2年後の1991年には更なる進化を求めフルモデルチェンジを行った。こちらが後期型といわれています。
DUCATI 900SSの特徴
日本のレプリカの多くがアルミフレームと水冷4気筒エンジンを採用した中で、日本のスーパースポーツとは一線を画す鋼管トレリスフレームとデスモ機構を取り入れた空油冷L型ツインエンジンが900SSの特徴ではないでしょうか。
鋼管トレリスフレーム
クロームモリブデン鋼のパイプをトラス状に組んだフレームは、現在のドカティにも通じる特徴のひとつ。多くの日本車が高剛性と軽量化を目指してアルミフレームを採用したが、ドカティはこのフレームを熟成していきます。
空油冷L型ツインエンジン
このエンジンの最大の特徴は、バルブの開閉ともロッカーアームで強制的に行うという「デスモドロモミック機構」。通常バルブを閉じるときはバルブにつけられているスプリングの反動でバルブを駆動しているが、この機構は開閉ともロッカーアームで行います。そのメリットは高回転時でも正確なタイミングでバルブを駆動できるという点。
もうひとつの特徴は空冷フィンを持つ伝統のフォルムの中にオイルの流動を利用してシリンダーまでをも冷却するシステムです。
DUCATI 900SS(後期型)の主要スペック
名称:DUCATI 900SUPER SPORT
全長×全幅×全高:2,030×730×1,125
ホイールベース:1,410mm
乾燥重量:186kg
エンジン形式:空油冷4ストロークL型2気筒SOHC2バルブ
ボア×ストローク :92.0×68.0mm
総排気量:904cc
最高出力:80PS / 7,000rpm
最大トルク:未発表
燃料供給装置:キャブレターBDST38×2
燃料タンク容量:17.5L
トランスミッション:6段リターン
クラッチ形式:-
フレーム形式:ダイヤモンド
キャスター / トレール:25°/ 103mm
フロントフォーク:-
リアサスペンション:-
ブレーキ形式(前 / 後):油圧式ダブルディスク/ 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ(前 / 後):120/70ZR17/ 170/60ZR17
私の思い出
私にとってこのドカティは憧れの対象だったような気がします。高速道路やワインディングでときより見かけると、あの独特のエンジン音に毎回心躍るものがありました。
現在のドカティも魅力的ではあるのですが、あのときのような独特のオーラが少し薄らいでいるような気がします。